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充実感
はじめてLOFT Aのステージに座った。

それは思っていたよりも遥かに使いやすく出来ていた。まず、お客さんの顔がとてもよく見える。表情までとてもクリアにみえるので、反応がとてもよくわかる。一番前のお客さんから、一番後ろの方まで、それはそれははっきり見渡せた。なんどもステージの高さを検討した甲斐があったというものだ。

プロジェクターなどの設備もしっかりしていて使いやすかったし、店員さんとのアイコンタクトもとりやすくて、もう申し分ない出来でした。

これでやっと安心して引き渡せる気持ちになりました(‥ってとっくに引き渡してるけど)。今後も末永くよろしくお願いします。
# by loft_a-architect | 2008-03-10 06:42 | 日記
桟敷席
ひさしぶりにLOFT Aにいった。

仲俣暁生さんが主催するイベント「雑誌に未来はあるか?」には、130人超のお客さんが目白押し。自分のかかわった建物が盛況に使われているのをみるのは、嬉しいものである。いつも作っている「住宅」って一度引き渡してしまうと、なかなか中に入れないものですが、店舗ってこんな風に利用できるので、嬉しいですね。

今日は、「あそこに座るとどんな風に見えるのだろう??」とつくっている最中からずっと気になっていた桟敷席にはじめて座ってみた。まあ、あまりに一杯で、そこしか入り込む余地がなかったからなんだけど。

この席はステージと同じレベルにあり、客席とステージを横から見渡せる位置にある。マスコミなどが、イベント全体の雰囲気をレポートするのとかには、最適だ。でも、こんな見やすい位置が結局最後まで空いているのには、たぶんわけがある。座っているのが、お客さんから丸見えなので、ちょっと勇気がいる席だからね。

でも、畳敷きに悠々と胡坐をかいて、イベントを楽しむにはなかなか良く出来ているという感触。今度ほかの設計で頼まれたときは、もう少し客席からの視線に配慮する設計をしなければと思った。
# by loft_a-architect | 2008-02-02 02:00 | 日記
現場主義の強さ
今日、バー部門が開店します。

ここ2~3日の間は今日の開店を目指して、装飾のお手伝いをしていました。本来、このような店舗装飾というものは、お店の持ち主たちが独自にやるもので、引渡し後の作業に現場の職人たちが関わることはあまりありません。しかし、オーナーが中心にたって現場を動かしてきたことも含め、職人も、お店の店員たちも一体となって開店を目指すスタイルはロフト独自のものでした。

そしてそんな装飾作業の中で、僕は平野さんがどのくらい真剣に、このお店の完成姿を想像しながら準備を進めてきたのかを、とてもよく理解することができました。それはお店に貼るポスターの準備から始まり、数々の照明器具や家具など、「どうやってつかう気なのだろうか?」と思われる品々が次々と求められた場所に納まっていく姿は感動的でさえありました。

今回僕はこのロフトの仕事に関わって、現場でものをデザインすることの大切さをあらためて教えられたように思います。僕たち建築士はものをつくるために絵を描くため、どうしても「格好のよい図面」を信頼しがちです。しかし、実際は図面どおりに物が見えるような視点というのは、ほんの一箇所であって、部屋の数々の視点からどのようにみえて、何を重要視するべきかは、本当は実際の場所で決定した方が有効なことが多いのです。そんなあたりまえのことを、僕はこの現場であらためて教えられた気がします。

全ての工事が終わったと思えた、夜11時過ぎ。平野さんは今日の開店を前に店を完全にオープンの状態にして、どのように見えるかのチェックをはじめました。店に流れる音や、机の配置、そして光の具合などを見てみたわけです。すると不思議なことに今まで冷たい空間に見えたバーの中にポッと温かみがともったように思えたのです。そしてその温かみを確認して平野さんは「やっと店ができたね」と安心なさったようでした。そんな温かみの正体がなんなのかは、未だにはっきりはわかりませんが、「お店の神様」がおりてきたようなものだったのかもしれません。

今晩からバー部門が開店します。みなさまも、どんなお店が出来たか、楽しみにご来店くださいませ。

明日からライブ部門の開店に目掛けて、もう一息がんばらねば。。
# by loft_a-architect | 2007-11-25 17:15 | 日記
養生
今日は午後から現場の整理整頓と「養生」の作業をしました。

「養生」というのは、つまり引き渡しに備えて建物をラッピングする作業をいいます。つまり、床掃除とかをした上で、床に厚手のビニールを引いて建物が汚れないように保護するわけです。

僕は今まで現場では、常に「設計者」の立場(職人さんを管理する立場ですね)で参加してきたので、養生をするのは今回がはじめて。いや、こんなに厳粛な気分のする行事だとは、はじめて知りました。

まあ、つまるところ、手塩にかけて育ててきた娘を嫁に出す父親の気分とでもいいましょうか、「さあ、あとはお前自身の人生だ!楽しく生きていくんだよ。。」という気持ちになるものなのですね。

しかし作業自体は実に単純かつ大変な作業であり、6時間ぶっ通しでお引越しのアルバイトをするようなもんです(もちろん掃除付のお任せパックなので、相当きつい)。ひさしぶりに高校時代の部活(テニス部)を思い出しました。ちょうどウレタン塗装も同時進行していたので、余計にきつかった、、ほんとうにクラクラしました。

さて、いよいよ明日は花嫁の父が、むこう様のご両親に結婚の許可をいただけるかどうかの行事~まあ結納というところかな~(つまりは消防検査)、ということになります。

はたして無事にご認可はいただけるのか??お祈りしつつ、今日はさっさと寝ます。
# by loft_a-architect | 2007-11-20 23:13 | 日記
微妙な一日
今日は(あ~ぁ、24時まわっちまったよ、残念!というわけでほんとは昨日)、保健所の検査があった。

ところでいきなり話はかわるけど、今日の僕は厄日でした。朝の通勤では自転車で車にあおられて転倒。まあぶつかったのが歩道に逃げ込んだ後だったので、結果は「ガードレールへの自爆」という結果に終わり、たいした怪我をしなかったのがよかったのか、事故扱いにならずに保険がおりなかったが残念とみるべきかは微妙。そのあと現場では、鉄骨柱の止めつけサポートをしていて職人さんがドリルを落下、指先にかすった程度で軽症だったのがよかったのか、今度こそは労災がおりる状況を活かせなかったのが無念だった(加藤氏談)のか‥

午後保健所が来るというので、ミトさんは少しいらいらしていた。僕は「保健所や消防署は金子くんに任せておけばいいじゃないの」という加藤さんの冗談を真に受けて、真剣にビビッテいた。だって住宅には保健所の立会い検査なんてないです。で、どうすればいいかわからないから、ちょっとミトさんに「雑巾でも買ってきましょうか?」と声をかけたら、「お前がゆっくり昼飯くっているあいだに、俺が買ってきたよ!まったくめしなんていつでもくえるだろ!!」とすっかりやぶへびであった(だって、職人さんの分も含めて加藤隊長にお使い命じられてたんだもん‥って確かにくったけど)。

で、それじゃあ保健所に提出している書類でも下見しておこうかな(注:消防署のは僕が書いたけど、保健所のは僕が書いたんじゃなかったんです)、なんて殊勝なことをやっていたら、これが実に笑えた(写真参照)。

冷蔵庫の欄に○をするようになっている項目内容をみてびっくり。「木製で機械使用・電気冷蔵庫・木製で氷使用」とある。一体いつの時代からこの書式をつかっているのだろうか?木製で氷使用を残した律儀さをほめるべきなのか、「冷凍庫つき」という項目はないのかと責めるべきなのかと頭をかかえた。洗濯機という項目がないのが実に残念である(だって僕の子供のころの写真では一槽式で機械式搾り機「ローラーみたいな奴」がついているのがスタンダードだったのだ)。

まぁ、実際はビビル必要なんてなにもないほど、スムーズに検査は終わってよかったのか、もっと面白い指摘を受けなかったのを残念と考えるべきなのかはやはり微妙であった。
# by loft_a-architect | 2007-11-20 00:29 | 日記
挽回
最近僕は、最初の悪かった評判を吹き飛ばそうと、全力で働いています。

床が本当の木に変更される経緯については、金額や工程にも大きな影響を及ぼすことでもあり、なんとなくチクったみたいで、もっとうらまれるかしらと、どきどきしていたのでしたが、発注してからおこったであろう大きなトラブルを未然に回避できたということが前向きに評価されたようで、特にそのことに関して冷たく当たられるようなことはありませんでした。「じゃあ、そんなことがあった記念に、ステージの部分にだけは、使わなかった塩ビの古木仕上げ材を使おうじゃないか!」と、工事部隊長・加藤さんからの前向きな提案があり、結局ステージにはわざわざ発注して貼られることとなりました。

あいかわらず僕の設計提案は「高い!」の一言で却下されつづけていますが、そもそもゴミ捨て場から拾ってきた素材などを上手に使ってしまうロフトの現場で、上手な提案をすることはとても難しいことです。まだまだ修行が必要でしょう。まずは僕もゴミ屋さん廻りをしてみないと勝負になりませんね。

今は時々設計上の質問をうけたり、工事隊長の加藤さんの指示の元で職人としての一日を過したり、とても楽しい日々を送っています。

最初図面の受け取りを拒否されて、関係を修復するのがとても大変ではないかと実は心配していた施工責任者の山口さんから、はじめて「金子さん、一緒に一服しない?」と誘われたときは嬉しくて涙がでそうになりました。しばらくわざわざ声をかけてくれるようなことなかったよなぁと思い、なんで早くから関係がギクシャクしはじめていたことに気づかなかったのだろうと、自分の鈍感さに唖然としたりもしました。

現場に働く職人さんと「一服の時間」にいろいろな話をすることもとても楽しい出来事のひとつです。そのあたりの話は今後現場で働いたエピソードなどを絡めながら、ちょっとづつ書いてみたいと思っています。

あと2週間(はじめの予定では1週間だったわけだけど‥)でLOFT A もオープンすることになります。毎日「これじゃ、間に合わないよ(涙)」と泣き言を言っては、睡眠薬を増やしているらしい平野さんの心配ごとを後で笑い飛ばせるように、しっかりと働きたいと思っています。そんなわけで、この話の続きをオープンまでにきちんと書けるかどうかは全く未定ですが、楽しい話はあいかわらず毎日満載なので、オープン後もしばらくは継続して書いていこうかな~と思う今日この頃です。

PS:そろそろ誰かコメントつけてくれないかしら、そんなことをきっかけにして、僕たちの今後の関係を上手くやっていくというのはいかがでしょうか?‥って、もちろんはじめてで面識のない方からのコメントも大歓迎です(あ~ぁ、エッチサイトからのいたずらトラックバックを必死で消していた時代がなつかしいぜ、もちろんこのブログじゃないけどね)。

# by loft_a-architect | 2007-11-19 00:55 | 日記
フェイク
現場の図面を一心に書きはじめて一週間、挽回の機会は思いもよらぬ場面で訪れた。

11月4日夜、平野さんと会った。それは僕からの「デザインの新しい提案がある」という申し出を受けてつくられた機会だったわけだけれども、本当のことをいうと特に新しいアイディアが浮かんだというわけではなくて、「平野さんの顔色を伺うため」に僕が仕掛けたフェイクだった。もしも平野さんがとても深刻な顔をしていたら、もう自分から現場を退くことを進言するしかないと思っていたのである。

しかし、平野さんは開口一番。「だいぶ現場に慣れてきたようだな。この3日間でケンゾウが変わったってミトちゃんが言ってたぞ!」という明るいものだった。そして実は3日前の段階で、僕はミトさんからクビを言い渡されるはずだったことを知ったのであった。そして自分の評価が今回の事故ではじまったことではなくて、実はもっと根本的な部分での不信感によるものだったことも話してみてよくわかった。それは薄々は感ずいていたことではあったが、実際は僕の想像を遥かに超えた評判の悪さだったようだ。しかし、そんな現場でのバッシングがあったにもかかわらず、たった何日かの僕の素行をみて、きちんと評価を見直してくれたミトさんに感謝し、僕は感激した。


ミトちゃんはさ、「あいつは設計者らしくないっていうんだよ。自分からこんなものをつくりたいっていうデザインの提案とかがない」ってね、と平野さんはいった。しかしそれに関しては僕も少しだけ反論した。「でもね、お金の部分はまったくノータッチなのに、デザインの提案をするって、なかなかむずかしいもんですよ。僕も絵を描いて新しい提案みたいなことは確かにやりませんでしたけれど、使いたいフローリングを価格と一緒に提案したりはしてきました。でもことごとく『高い!』っていう理由で退けられてきたわけです。大体僕に設計者としての権限が少しでも与えられていたとしたら、床にビニールを決めたりはしませんでした」

「なに~?」それをいったとき、平野さんの顔色が変わった。「俺がいつ床にビニールをつかうって言った!」

墨だし直後、現場で床の高さを決めながら、素材の相談をしたことがあった。ミトさんから提案されたのはビニールの床材で「古木仕上げ」のフェイク品であった。最近の塩ビ材は素材感がとても優秀にできており、ひと目では木や石と見間違うようなものがたくさんある。今回セレクトされたものもそんな一品だった。平野さんはカタログとカットサンプルを前にして、「今回はこれを使いたいそうだよ。なかなかいいね。そうだ、一応設計士の了解も得ておかなきゃな、これでいいかな?」と僕に聞いたのであった。僕はこの現場がお金に苦労していることを充分承知していたし、現物サンプルを前にしてどうやら気に入っている風のにこにこ顔の平野さんと、減額案が割合素直に通ったことを喜んでいる現場責任者のミトさんを前にして、反論することなんてできなかったのである。それにまさか平野さんが現物サンプルを目の前にして、それを本物の木だと錯覚しているなんて想像さえしなかったし‥

「ミトちゃんたちが、床にフェイク品なんて提案するはずがないだろ!もう10軒以上一緒にやってきているんだから」と平野さんはあくまでも信じられないといった風だったので、僕も「僕の思い違いだと良いのですが‥、明日現場でもう一度素材を確認してみます」といった。そして幸いなことに次の日現場では、まさにその床材が発注されようとしていたのである。「その床材、もう一度平野さんに了解をとってください。平野さん、床は本物の木が良いっていっていました」。間一髪のセーフであった。

教訓4.「施主にはいつでも丁寧な説明が必要である。たとえ現物をみせても安心してはいけない。」
# by loft_a-architect | 2007-11-18 17:47 | 憶えておくべし
自主性
PAブース壁の一件以来、現場の僕への雰囲気は目に見えて気まずいものとなっていった。

施工責任者はPAブース部分の改善図面を「そこはもう出来ている」といって受けとうろとしなかったし、図面無しに次々と作られていく現場に対して、作り方を聞きに来る職人も全くいなくなった。「ここはこのように納まるのではないか?」と図面を示して説明を求めても、「ミトさんはそういっていなかったよ」の一言で無視されてしまい、僕は急速に現場にいる意味が見出せなくなっていったのであった。余程自分から「もう現場にいる意味がありません」と平野さんに進言して身を引いた方が良いかもしれないとも思ったけれど、店舗の経験が少ない僕を抜擢してくれた彼に対して、自分から仕事を投げ出すことは申し訳なさすぎるように感じた。

いろいろ真剣に考えてみた結果、「すでに出来ている場所の寸法を書き込むだけになってしまうとしても、現場の状況をまず図面に書いておくべきではないか?」というのが、そのとき僕がだした結論だった。そこで、現場管理用に買っておいてもらったノートパソコンを持ち込んで、毎日すでに出来上がっている場所の採寸と図面書きを開始した。建築図面とは本来建物をつくるためにあるものであって、出来上がったものを書いてもそれを設計図とは呼ばない。現場の人たちも「なぜ、この人はできあがったものの絵を一生懸命に書いているのだろう」と不思議に思ったことだろう。しかし、この現場は変更が多い。「何かを変えようと思ったときにその部分の現況図があればきっと役に立つ」と信じて僕はひたすら現場の状況を書き取っていった。そしてそれは、僕がこの現場で初めて自主的にやりはじめた作業であった。

教訓3.「自主的に考えない設計者は信頼をえられない」

追伸:写真はビールケースとノートパソコンで作った「即席現場事務所」。こんなもので次々と移動しながら、僕は現場図面を書きなぐっていったのだ。
# by loft_a-architect | 2007-11-18 11:28 | 憶えておくべし
悔しい壁
現場でのトラブルはいつも唐突に訪れる。

そして、形をもって現れたときにはすでに取り返しのつかない状況であることがほとんどである。しかし、トラブルが起きるであろう状況は、今まで書いてきたように、すでに整っていたといえるだろう。

そのとき僕は消防署との折衝に時間を費やしていた。実は提出した書類が本庁から、地域の担当者に回され、いろいろな不備が指摘されたのであった。本当は最初に本庁に行ったときに、すべての不具合は解消したのちに、書類が受理されるというのが、正しい手続きだったようだが、本庁の担当者が仕事に慣れていなかったようで、地域の担当者もそれにはすっかり困っていたようであった。「本当は一度ご提出いただいた書類の訂正をお願いするというのは心苦しいのですが‥」。。しかし、消防からの承認を得ることは、現場にとっても最優先事項であったため、僕はそちらの対応に時間をとられていたのである。

最初、ミトさんから夜に一本の電話が入る。「PAブース付近の壁の作り方がわからないので、図面が欲しい」。その場所はいろいろな角度の壁が複雑に交錯している場所である上に、カウンター内部の使い勝手やPAが働くための機能、そしてジュースサーバーの配置などいろいろな要望が集まったとても混雑した場所であった。しかも、関係者が多いためにその打合せ時間の調整さえも延び延びになって、まだ最終的な決定が下されずにいたのであった。「とにかくPAの目線をさえぎらないようになるべく垂れ壁とかはつくらないでください」。僕は一番重要なことは電話で伝えた気になっていたが、図面によって具体的に指示していない以上、どんな風に作られたとしても、文句はいえない。本当はこのとき「今現場で具体的に寸法を決めたいので、20分待ってください」とお願いして、現場に自転車を走らせるべきだったのだ。

結局作られた壁はPAの視線をさえぎるものとなってしまっていた。問題を少しでも改善するため一部の壁は壊され、下地の鉄骨柱をむき出しにすることとなったが、本来ならばもっときれいに納められたはずだったろう。

この事件によって、僕に対してたまっていた現場のフラストレーションは一気に噴出す結果となる。
# by loft_a-architect | 2007-11-11 14:01 | トラブル
立場の違い
次に問題だったこと。

それは現場での立ち位置の違いをしっかりと表現できなかったことだったろう。現場をスムーズに動かしていくために、その立場というものはとてもはっきりしているものだ。つまりいろいろな工事の責任をはっきりさせながら、誰が誰に指示を出すのかという「組織系統図」のようなものがしっかりしていないと、現場は動いていかない。僕は設計士という立場でいつも現場に立ってきたため、いつもはその系統図のトップ近くに位置していた。しかし、今回の工事では、「現場管理補佐」というあいまいな位置にたっていたため、その振る舞いが不安定になりがちで、しかも、年配者が多い現場においては比較的若く、「下」にみられがちだったのである。

もちろん立場の違いを本人は自覚していたつもりだったのだけれど、いつもの現場での振舞いというものはどうしても出てきてしまうようで、「生意気な若者」という印象をもたれてしまったようであった。そもそも、私は笑顔とかがとても苦手である。そんな個性も今回は裏目にでた。

また、決定的だったのは、現場での印象を決定づけるはじまりの場面で、僕は遅刻や早退を繰り返さざるを得ない状況にあった。第2子は生まれたばかりで、妻は24時間体制で授乳状態であり、どうしても4歳の長女の送り迎えに時間をとられたし、彼女が病気になれば、病院へもつれていかなければならない。保育園のお迎えも限界は19時まで。しかも運の悪いことに、ロフトの現場はお施主が現場に集まって、重要なことがきまるのは常に夜の時間帯だったのである。

そんなこんなで、僕ははじめの一ヶ月、ゆっくりと、そして確実にその信頼を失っていったのである。

教訓2.「現場に長くいれない現場管理者はいらない」

追伸:現場ではついにロフト名物「鉄骨工事」がはじまりました。ほとんどアドリブで場所作りをしていく様子は、毎日とてもスリリングで楽しめます。
# by loft_a-architect | 2007-11-10 11:25 | 憶えておくべし
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